皮膚被毛を知ろう!

皮膚被毛の役割って?


体温調節

セラミドなど

の脂質による

保湿

水や
紫外線を

ブロック

細菌など
異物の侵入を

防ぐ

外から体を守るバリアである
皮膚被毛にトラブルが発生すると・・・。

皮脂膜が乱れ外部刺激を弾く事が出来ず、
角質層が乱れ水分が蒸散し、
外部刺激の侵入が起こります。

原因は?

全ての皮膚トラブルの原因は

乾燥と言われています。

  • 毛刈りで被毛というバリア機能を物理的に除去
  • 洗浄力の強いシャンプー剤の使用
  • シャンプー後と、毎日の保湿不足
  • 犬種特有の体質(プードル、Fブル・シーズーなどの短頭種、ウェスティ、柴、etc...)
  • 細菌や真菌(カビ)の感染
  • 内分泌疾患(副腎皮質機能亢進症、甲状腺機能低下症、ホルモン異常など)
  • アレルギー・アトピー体質・脂漏症
  • 栄養過剰・不足
  • 心因性 etc...

バリア機能が低下すると?

皮膚は一定の周期で新しく生まれ変わります。

表皮の一番下にある基底層で作られた細胞は、成長に伴って徐々に皮膚の表面へと押し上げられ、表皮の一番外側にある角質層まで移動すると、フケとなってはがれ落ちていきます。

このように新たに表皮細胞が作られ、それが皮膚表面から脱落するまでの過程をターンオーバーといいます。

ワンちゃんのターンオーバーの周期は約20日。

体質、脂漏症などバリア機能が低下している場合は、ターンオーバーが5~10日と極端に短くなっていることがあります。

ターンオーバー周期が短いと?

基底層から押し上げられ、角質となって出てきた細胞が過剰なフケとなり皮膚に蓄積されます。
常在菌はフケなどのタンパク質を食べて存在しているため、フケが増えれば常在菌が増殖。
すると皮膚のバランスが崩れ、免疫が低下し、更なる皮膚トラブルを招いてしまいます。
不必要な角質やフケを取り除くためにシャンプーの頻度を短くする必要があります。

お家でのシャンプーは大変・・・。

実際、自宅でシャンプー療法を始めても、シャンプーの仕方自体が適切でなく悪化するケースは少なくないです。

皮膚トラブルを起こさない為には?

シャンプー頻度は2週に一度が適切。
ターンオーバー周期(約3週)を超える1ヶ月に一度では不衛生。

適切な頻度でシャンプーをし、不必要な被毛がある場合は落とし、常に健康な皮膚状態を保つ事です。

ただ、シャンプーをするだけでは、皮脂膜が落ちて乾燥してしまうので、

しっかりとした保湿が必要です。

あにも!で保湿をしても時間とともに乾燥は進みます。お家でも毎日保湿をしましょう。

お家でのシャンプーも保湿が出来ないのならばしないほうがいい!

最後に、サマーカットについて。

ワンちゃんは被毛を短くすると暑さを感じます。

ワンちゃんの皮膚は人に比べ、バリア機能が1/3程と、とても弱いです。

なぜ被毛があるかというと、バリア機能の弱い皮膚をカバーする為です。

本来毛刈りをしない犬種の被毛をサマーカットとして短くすることは、被毛というバリア機能を物理的に除去し、

あえて皮膚を不健康な状態へ、飼い主が招いていることになります。

被毛を短くする事で、熱を直に受けます。人が炎天下の中裸でいるのと、Tシャツ一枚着ているのとでは前述の方が

暑さを感じるのと同じ様に、ワンちゃんにも体感があります。

「暑い時間はクーラーの中家にいるから大丈夫。」と仰る方が多いですが、

お家の中はクーラーで乾燥しています。

体が冷えたワンちゃんは窓際へ行き、窓から入る紫外線を浴び、皮膚を乾燥させます。

そして、真夏のコンクリートの照り返しによる熱は、夜22時頃まで続きます。

乾燥を防ぐ為に存在する被毛が刈り取られた皮膚は乾燥状態が進みバリア機能が失われて行きます。

バリア機能が失われると・・・はここまで読んで下さった愛犬家のあなたはもう解るはず。

本来毛刈りをしない犬種のサマーカットは

デメリットしかありません。

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